初めての子育ては、ドベンチャーでの仕事に似ている

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こんにちは!

先日、こにくはFacebookでたまたま下記のようなブログ記事をみつけました。
直接お友達ではない方なのだけど、こにくのお友達がいいね!していたので
フィードに上がってきました。

「育児が大変」というお母さん

http://ameblo.jp/miyanagatowa/entry-12249669728.html

ぜひ全文読んでいただきたいのだけど、時間ないよという方のために要約すると、
ブログの書き手さんがとある男性経営者の次のようなfacebook投稿を読んだと。

【育児が年中無休の大変な仕事なら産むんじゃねーよ、ばーかという話】

さらにその男性経営者の投稿も長いので要約すると、
「育児が大変だなんて、分かって産んだんだろ、
だったらグチグチ言うな。
周りに甘えるな。
自分だけが大変みたいなこと言うな。
そんなメンタリティだからうまくいかないんだよ
自己責任でよろしく。」
みたいな、ひっくり返りそうなことが書いてあって、書き手さんは非常に腹がたったと。

書き手さんは、
いや、大変だなんて知らなかったというか、
その大変さは想像を超えていたと。
まわりのみんなできているのだし、たくさん助けてくれる人も制度もあるし、
もうちょっと楽だと思っていたと。

しかし、いざやってみるともう想像だにしない展開で、
自己責任、っていうか責任を感じすぎてむしろ苦しい、そんな自分にイライラすると。

こんなの、生む前に想像しとけって方が無理だよ!と。
育児って気合でどうにかなるもんじゃないと。
いままでの自分の理解をこえているから世界がひっくり返ったと。

でもだからって、アドバイスがほしいわけじゃない。
充分理解して、実際にこなしているのだから、そっとしててねと。

これを読んで思った。
「ド」ベンチャーに入社した苦しみに似ていると。

はい。前フリが長くなりましたが、いまこにくは自分がこれまで培ってきたものが、音を立てて崩れようとしています(笑)

というか、いままで通用していたことが、目の前には全く通用しなくなって
自分の無力さを痛感し、どれだけ自分に奢りがあったかをつきつけられているのです。

Facebookをごらんになってくださってる方やお友達はご存知かもですが
今年からこにくは新しい会社に転職し、お世話になっています。

昨年末の急展開で、自分の勘とタイミングを信じて新天地での活動が始まったわけです。

いままでとは業界も活動エリアも社長のキャラも社内のメンバーの色も違ってて
こにくは部署も役割も担当案件も肩書もなく、
それが逆に面白そう!と思ってわくわくしながら入社したのでした。

それは、こにくには全くなんの不安も心配もなかった。

だって、転職なんかなんどもなんどもやってるし、
給料日に給料振り込まれないことも、人格を全否定されることも、発注元がバックれることも、
心身共に病むことも、親友達に泣かれることも、デスクにおいた私物がパクられることも、
過剰な残業も、過剰な休日出勤も、新興宗教が蔓延してる事務所も、同僚が病むことも、先輩が自殺することも、
セクハラも、モラハラも、パワハラも、濡れ衣も、不当な解雇も減給も、
そんなもんぜーーーーーんぶ仕事では経験済みだったわけで。

それこそ、ベンチャーといわれる職場には比較的たくさん関わってきたから、
社内の体制がまだまだ作られてないなんて、むしろそんな環境は得意です、くらいに思ってた。

それに、それなりにキャリアも重ねてきたし、
広告やデザインやwebのことやライティングのことも、
どれも極めたとはとてもいえないけど、それなりにはカバーしてきた実績。
雑用もいっぱいしたし、わけのわからんお遣いも、アグレッシブな課外活動もたくさんやった!
そのおかげで、力強い、才能あるたくさんの仲間もできて、
自分にはハードルが高くても、仲間のなかにはかならずいっしょに解決してくれる人がいることも、わかってる。
さらに、ITという強い武器もある。

だから、大概のことではビビらへんで!あたしはできる!
と、鼻息荒く、思っておったのです。

しかし。しかし!!!

こんどの職場は、そんなこにくの自信をこっぱみじんに打ち砕く、
いままでのこにくの常識をまったく覆すような「ド」がつくベンチャーだったのでした。

業務内容や社名は言えないけど、そう、例えて言うならば「動物園」、かな。。。

いままで自分はどれだけ守られてきたんや、と、思っています。
過去にぶつかりあった上司たちも、
めんどくさくてうっとおしかった同僚や後輩も、
いまとなっては、その人たちですら自分を理解してくれていた、守ってくれてた、と思えるほどです。

だって、ちゃんと雨風防げる室内で仕事できてるし。
みんな、人間の言葉通じたし。
やるべき担当案件は与えてくれたし。
あたしの居場所(デスクとか)はあったし。
儲かってる理由や会社の強みわかってたし。
そもそもの前提条件は、スタッフや社長と共通認識と共通言語があったもんね。

いろんな会社には、それぞれ「そこでしか通用しない常識」ってあるよね。
で、それが、会社が変わると非常識になるなんて、あるあるやけど、
それにしても、「業界」とか「会社」「ビジネス」って広く考えた時の「常識」っていうのは、共通認識があるでしょ?

「そういうもん」っていうもんが、あるでしょ?

それすらも、この会社では通じない。

こにく「いや、それはだって、おかしいでしょ?そういうもんじゃないですか」
社長「うーん。そうなの?なんで?なんか、その必要性がよくわかんないんだよね…」
こにく「………」

みたいなやりとりで、「そういうもん」と思っていたこにくは、
あたりまえと思っていたことなので、社長に「なぜそれが必要なの?」と言われた時、説明できなかったんです。

たとえば、一つだけ会社のこにく的びっくり事例を挙げると、
そこそこの規模の会社で、10年以上の実績とけっこうな売上があるのに、
会社の独自ドメインがないんです。

デスクワークの方だと理解できると思うんですけど、
だいたい、必ず会社では自分のメールアドレスを付与されるよね?
こにくならたとえば「koniku@会社名.jp」みたいな。
で、「@会社名.jp」っていうのは、みんな共通だよね。この部分、ドメインっていうんやけど、それを取得してないとは・・・・・・!
みんな、外部や社内メンバーとメールとかでやりとりしないの?!
仕事上、絶対必要じゃない??

それこそ、直近までweb制作会社にいたこにくとしては「ひええええええ!マジ?ぜったいいるやろ!!!」っていう感覚。

でも、それを社長にいうと「うーん。あんまりいると思わないんだよね…」
じゃあみんなどうしてるかって、社内のメンバーはLINEでやりとりしてるんです。
で、メールが必要と思う人は、各自GメールとかHotmailとかで、好き勝手なアドレス使う感じ。

ひえー!
LINEは完全にプライベートで使うものっていう認識だったこにくはのけぞりました。
かなり抵抗があった・・・・
しかし、いざそのやり方ではじめてみると、
大した問題はないんやよね。
知らないスタッフからいきなりLINE来るのとかはちょっと引くけど、
グループLINEとかだと、自分に全く関係ないネタが上がってきたりするのもうっとーしいけど、
そんなもんは気にせんかったらええだけで、
いまのところ特に不都合はない。
むしろ「お疲れ様です」「よろしくお願いします」みたいな定型文を入れないだけ、
連絡手段としてはスムーズかもしれないと思うほど。

メールの独自ドメインがないということは、実は会社のホームページもないんやけど、
実際のところ日本の企業の8割は自社のホームページを持ってないということを 、たまたまこのタイミングで知る機会もあり、
それもあって、いかにこにくが仕事において狭い「常識」にとらわれていたかを認識させられることになるのでした。

とはいえ、それに納得しているかというとそうでもなく、
「とはいうてもさ・・・」と、感じるところはもちろん多々あります。

しかし、いまの会社は、儲かってるんですよね。
業界的にイケイケかというと、むしろその逆なんやけど、そんな業界にありながら、うちの会社は儲かってるんですよ。
ほんで、スタッフもバンバン採用してるんですよ。
オフィスも拡張するため移転しようとしてるんですよ。
新規事業もいっぱいやってるんですよ。

なにが言いたいかというと、こにくが「会社が利益を出す」ために必要なものとして
「そういうもん」
「かくあらねば」
「いい会社ってこういうものが必須」
「ブランディング」
「マーケティング」
などなどの、信じてきたあらゆる要素がうちの会社には欠落してる。

でも、売上は上がってるんですよねぇ。

で、web制作やマーケティングやブランディングやデザインやテクノロジー、みたいなことをそれなりの年数でずっと追っかけてきたこにくにとっては、
いまの会社がやってることって自分が信じてた「セオリー」と真逆だったりするんです。
というか、「セオリー」にがんじがらめで来た(と気づいた)こにくは、
いまさらながらその「セオリー」が必ずしも正しいわけじゃない(という状況は往々にしてある)ってことを目の当たりにしたんですよね。

だからもう、自分の価値観や常識や学んできたことのパラダイムシフトが起きてて大変!!!!

もちろん、見過ごせない重要な問題も山積みです。
スタッフの満足度は?ときかれると多分「?」がつくし、
ここには書けないことも、たくさんあるけど(笑)

しかし、下手に職歴と年齢を重ねてきて、
自信もコミュ力も知識も人脈もあるていど持ててきたのに、
いかに自分が狭い世界でイキってたのかを思い知らされた。

大丈夫やと思ってたのに、全然だいじょうぶじゃなかった!!!(笑)

いままでアタシがやってきたことって無駄やったん???
アタシがいままでやってきたことってなに??
アタシはここでは「デキル」人なの?それとも「無能」なの??
てかこれは「脱学習」をせなあかんのか??
って、すごくすごく混乱しているんです。

さっそく意気消沈したし大混乱したしおおいに怒ったし
すごく人にも迷惑かけたし「間違えたかな・・・・」と、思ったさ!!!!!

そう、だから、最初に紹介した件のブログの書き手さんの気持ちめっちゃわかるような気がした。

「ある程度楽だと思っていたわ」

同じです。
こにく、結婚の予定も育児の予定もないけれど、
あなたと似た思いを、まったく違うところで感じているよと。

そう。
だって、助けてくれる人はいるし社長は理解ある優しい人だし、
自分だっていろんな波のりこえてきたって自負がある!
だからこれからは、それらを駆使して新しいなにかをしてやるっ!!
て、思っていたのです。

ところが、いざ入社してみると、想定外のことが起きまくり!!!
自分に全責任がある、タスクとミッションを作るのは自分、ってわかってはいたけど、
想定外のしがらみがあったり、
信頼してたスタッフがキャパオーバーで全然相手してくれへんかったり、
オバサンのくせに中学生みたいな愚痴をぶつけてくるめんどくさい先輩がいたり、
思いもよらんとこで社長が予算とリソースをケチったり。

「なんでやねぇええぇえええええんんっっ!!!!!」と、
「ドーーーーーーーーーーーンンン!!!!」と、
キャシー塚本ばりに(わからない人はググってください)、
ダンボ餃子(わからない人はググってください)を心のなかで投げつけましたよ。

そして「こんなことしたかったわけじゃないのに」というプライド。
「案ずるよりも生むが易し」のマインドのせいで、大して考えずに飛び込んだ自分への自己嫌悪。
なにより、思った以上に、現場ではなにもできない生産性のない自分への悔しさと恥ずかしさ。

自分がいままで培ってきた強みなんて、まったく通用しない、ような気がする。
だからこそ、自分の価値観をむりやりにでも転換しなければならないかもという恐怖。
それから逃れるための学び直し。
武器としての知識の穴埋め。

ぎゃーーーーーー!!!!

でも!!!
でもね!!!!!

後悔してるわけじゃないんですよ。
そう。

件のブログの書き手さんだって「この子を産まなきゃよかった」なんて、思ってないはず。
それと同じで、こにくだって「この転職は間違いやった」とは、思ってないのです。

そらちょっとは頭をかすめたで、「あ、間違えたかな」と。

いっぱい間違うし、いっぱい失敗するし、
今日のモードは「自分死ね」って感じやけど、だからこんなに書き殴ってるけど、
でも、後悔はほとんどしていないのです。

ここでやれること、やるべきこと、それってようわかれへんけどでもやったろやないけ、と、思っています。
ここへ来た意味が必ずあるはずやと。
でも、めちゃムカつくことも苛つくことも、
めちゃ孤独を感じることもあるのも事実。

そして自分のプライドや培ったスキルや知識が(いったん)ぶっ壊されてるのも事実。

でもだからこそ、挑む価値がある気がするのです。

同時に、人間って、歩む道はそれぞれでも、
得なければならない学びはやっぱり共通にあって、避けては通れないのだな、とも思ったのです。
経験する状況は違っても、学ぶべきことはちゃんと味わうことになってるねんなと。

こにくは独身で結婚願望も子供願望も皆無だけれど、
自分のためだけに生きてゆきたいけれど、
でも今回、起きる出来事は全然違っても、とっても同じことを感じている人に(こちらが一方的に、かつネット上ではあるけれど)出会ったわけです。

そう思うと「経験」って、とても価値のあるものだけれど
それのバリエーションは多いかもしれないけど
それによってもたらされる「学び」って、もしかしていつもシンプルで共通することって多いのかもしれない、と思ったのです。

だから、つい先日も同年代のワーキングガールたちと飲んでいましたが、
みんな一様にシングルで男遊びは適当にして、仕事はめちゃできる。
そこで話題に上がったのは「30歳も過ぎてくると、女の子って独身と既婚者とで分断されるよね」と。
シングルの女子と、既婚者や育児中の女子は、生きる世界が変わってしまうから接触しなくなるよねということです。

だから、どこかで育児をしてる女性は、自分とは違う、
言うなれば自分のように気楽に好き勝手に生きている奴がどうこう口出ししてはいけない方々、と思ってた。

でも、こんなに共通するところ、あるんやね!!と、
僭越ながら、こにくのような自分だけのために生きている奴でも「あなたのお気持ち、超わかる気がします」と、言いたくなったのでした。

同時に、自分も救われた気がした。
未知の子育ては、ドベンチャーで働くことに似てるんやと。

もし、このコラムを読んでくださってる中に、育児中で疲弊している方がいらっしゃったら。
あなたは、クソなベンチャー企業でも、きっと柔軟にサバイブできる有能な方のはずです。

逆に、クソドベンチャーで空回りして怒り狂っていたり、
アホなクライアントに振り回されているワーキングウーマンの方いらっしゃったら、
あなたはの苦しみは、きっと育児のそれに似ているのかも。

で。結局のところ、こにくが言いたいことは、
いつもたくさんご迷惑おかけしてしまう関係各所、
こにくは元気で順調です、
だから、心配したりせんとって、ってことなのです。
愚痴ることはあるやろうけど、ただただ聞いててください。

ほんまにやばくなったら「やばい」って言うから。

現場からは、以上です。

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